やまなしの国保 4月号
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堀 博晴プロフィール全国で初めてのインターネット公売を実施。「ネット公売を全国に広げたい」と、自らヤフーのスタッフ募集に応募し、ヤフー株式会社に入社。メディアサービスカンパニー企画本部官公庁担当兼ソーシャルアクション室官公庁営業企画として、インターネット公売の説明に全国の自治体を飛び回る。平成23年よりNPO法人LGNetを設立し、理事長に就任。平成24年11月ヤフー定年退職。平成25年3月より東京都八丈町税務課徴収係長。平成17年~厚生労働省国民健康保険料(税)徴収アドバイザー平成27年4月~宮崎県南町税務課主幹平成28年4月~中讃広域行政事務組合租税債権管理機構 主席徴税官 これまで何度となく捜索をしてきましたが捜索をしてわかること(しなければわからないこと)があります。通常の財産調査で判明しない物の発見*隠し持っていた現金(押入れから100万円)*これまでの調査では分からなかった金融機関や支店の通帳*分不相応な備品類(大型テレビ、ブランド物の時計や鞄など)*宝石類生活困窮者、病弱者を発見 捜索に入ると本当に生活が苦しい事案にあたることがあります。こういう場合は、これまでの滞納分は停止処分にすると同時に、生活保護を受給するよう勧めます。中には嫌がる人もいますが、説得して生活保護担当に紹介します。生活保護担当の方の財産調査には徴収でやった調査結果を提供してもよいと思います。 また、病弱者を発見することもありました。催告書等の返事も来ない、何か月も滞納者の顔を見たことがないという事案でした。捜索に行くと、自らの力では起き上がれない滞納者を発見しました。両足とも壊疽していて歩くのもままならない状態でした。もちろん、まともなものは食べていません。すぐに救急車を呼び入院させ、生活保護を受給するようにしました。この方は、療養に励み今では社会復帰していると聞いています。 このように捜索はお金や物を差押えるだけでなく、本当に生活に困っている人を発見できるのです。このような方たちに催告書を出すだけの仕事をしていては真の住民福祉の向上は望めないと私は思います。 こういう場合は、福祉関係の部署と連携してその人を救ってあげる方向にシフトすることが大切だと思います。 本当に困っている人を最初に発見できるのは私たち徴収職員なのです。 徴収率を上げるためには、払えるのに払わない人たちを根絶すること、払いたくても払えない人は停止処分を早めにすることが大切だと思います。それを見極めるためには捜索が一番です。集金で現場に行くのではなく、捜索で現場に行ってその人の生活実態を見極めることが大切なのではないでしょうか。6. 最後に 私がお世話になった宮崎県川南町では平成27年度から、近隣の町と併任人事を行い捜索を強化した滞納整理をしました。合同捜索も含めて60回以上行いました。 その結果、この4月の数字は国保の新規分が95.80%対前年比3.93ポイント、滞納繰越分が35.32%で対前年比21.05ポイント、合計では84.41%で対前年比8.85ポイントとそれぞれ数字が上がりました。まだまだ低い数字ですが、かなりの成果を上げることができました。おそらく川南の28年度決算は27年度を上回ると思っています。 平成30年度から都道府県が国保財政を担うことになっておりますが納付金が納められずに、借金をしなくて済むように基準の徴収率をクリアできるようにしておきましょう。 この仕事は心身ともに疲れる仕事です。皆様におかれましては健康に留意され、ご活躍いただきたいと思います。 1年間お付き合いいただきありがとうございました。▲ 川南町滞納処分強化中ポスター▲ 川南町の窓口公売7

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